典型的な認知度ファネルを構成する手順
認知度ファネルの構築にはいくつかの考慮点があり、それらは、貴社とクライアントが必要とするデータポイントを理解することから始まります。認知度に加え、使用状況を評価することは当然ですが、ブランドの検討、評価、過去の使用状況も含める必要があるのでしょうか。これはデータの必要性によりますが、最終的にファネルを構築する上で重要な考慮すべき点です。
私たちは、それぞれのデータの必要性を、構築のための要素として扱うことができます。このモジュール方式を採用することで、調査内容が変わったり、調査の長さが変更になったりした場合に、下流で編集することができます。
構成要素
純粋想起 - 質問されることなく、回答者は与えられたアプリケーションのブランド名/ベンダー名を答えることができる。 |
認知度 - 回答者は、指定されたブランド/ベンダーを知っていますか? |
検討 - 回答者は、このブランド/ベンダーからの購入を検討したことがありますか? |
評価- デモ・サンプル等でそのブランド/メーカーの製品を試したことがある。 |
元ユーザー - 回答者は過去にこのブランド/ベンダーの製品を使用したことがありますか? |
現ユーザー - 回答者は現在、このブランド/ベンダーを使用しているか? |
プライマリー - 類似した目的で複数のブランド/ベンダーを使用する場合、どのブランド/ベンダーが主な用途とみなされるか。 |
主な構成要素です。また他にも時間等の要素もありますが、現ユーザーと元ユーザーを定義する必要があります。また、必要であればまたさらに細かいブロックに分割することも可能です。
次に検討すべきは、ブランド/ベンダーリストです。このリストの長さによって、ファネリングの設問をどのように構築するかが決まります。ブランド/ベンダーリストを網羅的に作成することは、それ自体が1つのプロジェクトになり得ます。ブランド/ベンダーリストの長さが重要である理由は、常に調査疲れを考慮しなければならないからです。
もし、純粋想起の設問を含めるのであれば、その設問を最初に持ってくる必要があります。この説問では、いくつかのテキスト入力欄を用意し、回答者に「Xといえば、どんなブランドが思い浮かびますか」という設問をします。
認知度/使用度の設問に対する最初のアプローチは、すべてのブランド/ベンダーを表示し、一回で問いかけるマトリックスです。しかしブランド/ベンダーのリストが10項目よりはるかに長い場合、大きなマトリックスは、回答者にとって非常に負担のかかる説問となります。回答者はすぐに疲れてしまい、2つの大きな問題が生じます:
- サーベイの放棄 - サーベイ画面を閉じ、二度と戻ってこない。
- 低品質な回答 - アンケートを早く終わらせるために、ランダムに回答するようになる。
どちらも大きな問題ですが、後者は本物のデータと低品質のデータを見分ける方法がないため、より大きな問題です。
マトリックス方式では、次のようになります:
ここでは、必要に応じて列を編集し、アプローチをよりシンプルにすることができます。長いブランド/ベンダーのリストに対して回答していくと、マトリックスの終盤には回答者が疲れてしまいます。この問題を軽減するために、次のようなアプローチを取ることができます。
回答者は自分がよく知っているブランド/ベンダーを複数選択します。
購入を検討したブランド/ベンダーを複数選択します。
評価したブランド/ベンダーを複数選択します。
過去のいずれかの時点で使用したことのあるブランド/ベンダーを複数選択します。
現在使用しているブランド/ベンダーを複数選択します。
回答者が第一に考えているブランド/ベンダーを単一で選択します。
上記のファネルでは、認知を一番上に、使用を一番下に保つ限り、途中の説問を削除して必要な粒度を選択することができます。
一般的な手法は、上記のアプローチを組み合わせたものです。まず、複数選択肢のある質問で認知度を高め、次にそれらの選択肢をマトリックス形式の質問で検討、評価、使用について尋ねます。
認知度ファネルのテクニックに関するこの記事が、サーベイを作成する際に役立つことを願っています。ご不明な点がございましたら、お客様のプロジェクトを担当するサーベイディレクターにご相談ください。